そうだ、島へ行こう!対馬紀行日記③~対馬の海 Part II

Friday, August 21

対馬市にある「観光の間」。対馬の歴史や自然をフィーチャーしているパネルは情報満載。

対馬市にある「観光の間」。対馬の歴史や自然をフィーチャーしているパネルは情報満載。

韓国に一番近い町かもしれない、比田勝へ

地理的にはやまねこ米の美味しい佐護より韓国から離れていますが、何せ釜山からのフェリーが直通で着くため、比田勝は韓国から一番近い日本かもしれません。

さてこの日は朝から雨。朝7時丁度に表で街全体に軽やかな音楽が鳴っています。

昨夜はへとへとでとても比田勝までの移動が出来ませんでした。しかも比田勝に行くバスも本数が少なく、着いていたとしても私の就寝時間の夜10時ごろ。とてもではないので対馬市役所の近くのホテルを阿比留さんにとって頂きました。歩いて直ぐ、とのことでした。

市役所をでて町の中心を流れる厳原本川沿いにあるホテルまで歩いていくと、町を歩いている人たちが見受けられました。私のようにスーツケースを転がしていたので観光客には間違えなし。しかし近くまで来ると、あれ?日本語じゃない。どうやら韓国からの観光客のようです。こっちは一人旅、向こうはグループで。やっぱりみんなと旅するのも楽しいかな、とちょっと心細くなってしまいました。

着いたホテルは韓国の観光客団体が泊まっているであろうピカピカの建物の川を挟んだ向かい側。黄色の建物です。素泊まりでしたので外で食事を。対馬で初めての食事です!幸い川沿いにはレストランが割合数多くありました。しかしちょっと一人では入りづらい。実は私学生のころから海外で、レストランにめったに一人で行きませんでした。日本では当たり前みたいですが、まだその感覚が掴めなく・・・。と歩いているとコンビニが。早速お弁当と飲み物を買ってタバコの臭う部屋へ一目散。備え付けのスプレーを使いまくってもタバコの臭いが壁や天井に染みついているみたいで、1、2分するとまた何処からか臭ってきます。

お腹が一杯になって直ぐ寝てしまったので、翌朝まで臭いを忘れていました。シーツの何となく湿った感じも入った途端に気になりませんでした。つくづく私って寝つきが良い。

比田勝へのバスは朝11時、観光情報館 ふれあい処つしま(なぜか平仮名)の前から出発。それで行くと午後の1時過ぎに比田勝に着きます。チェックアウトし、外に出たら雨でした。そんな灰色の空の下、厳原本川にはお弁当などに使う発泡スチロールのコンテナなどがぷかぷか浮いていました。やはり人の多いところにはゴミが増えるのでしょうか。

対馬の観光事情。スーツケースをコロコロ転がしバス停のふれあい処つしまの「観光の間」に寄ってみました。この施設全部がまだ新しくきれいです。

展示物が充実している「観光の間」の中には誰もおらず、観光案内のビデオが誰に見せることなく流れていました。展示のパネルには日本語、韓国語、そして英語での説明書きがあり、部屋のありとあらゆる壁を埋め尽くしていました。(ちなみに「間」なので一部屋だけです。)

展示パネルの一つ。昔は対馬を通して日本は大陸と繋がっていたのです!

展示パネルの一つ。昔は対馬を通して日本は大陸と繋がっていたのです!あ、北海道も。こうやって見ると日本海、って今の地中海みたいです。

その一部、「対馬観光ガイドマップ」に対馬全島の観光スポットが紹介されていました。目的地の上対馬には韓国展望所、三宇田海水浴場(「日本の渚百選に認定されている」とありました)、そして対馬野生保護センターなどがありました。展望所の隣にはヒトツバタゴという植物の自生地があるみたいです。

このパネルには地図が載っていて、半日観光コースのモデルが紹介されています。対馬の中部、南部、そして西部のみで、私にとって肝心な上対馬のある北部についてはありません!これって北部には観光客が行かないってこと?

この疑問を解決すべく、隣りにある観光案内所にで聞いてみることにしました。

こじんまりした案内所は狭いスペースに奥ゆかし気にパンフレットなどがおいてありました。後で分かったのですが、対馬の人は割と控えめです。そんなことも知らなかった対馬人でない私は大声で奥でおとなしく仕事をしている係の人を呼んでしまいました(自己主張が重んずられるアメリカに長くいたせいか?声が大きいんです)。

「観光の間」で半日コースが紹介されているくらいなら、ツアーがあると思い伺ってみると、そんなものは無いそうです。つまり各自個人でレンタカーなどで勝手に行きたいところに行っているのが現状らしいです。申し込めるツアーは無し。私のように運転しない人は個人タクシーでツアーするそうです。その場合一日12000円。

では昨日目撃した韓国人の観光客団体はどうやって移動するのでしょう?

韓国にとっても日本にとっても関係の深い対馬。両国の観光客が興味を示す場所は違うそうです。日本人観光客は集中的に中部地方を訪れ、韓国人は中部も含め、上対馬のある北部にも行くそうです。後で分かった事ですが、上対馬の比田勝には釜山から直行のフェリーが一日に3、4便あるので訪れやすいみたいです。実に比田勝では住民の人口より韓国からの観光客の数の方が何倍にもなるそうで、町の経済を潤しているそうです。

比田勝への道。バスには私以外にビジネスマンらしき人が一人、途中で立ち寄る空港まで行くのかスーツケースを担ぎ込む人たちがパラパラと、そして普通の対馬の住人らしき人たち。

一日中バスを乗り回せるフリーパスを1000円で運転手さんから購入。これが無かったら比田勝まで3000円くらいもします。

私たちを乗せたバスは山道をくねくねと曲がっていき、2時間半で終点の比田勝へ。その間幾つか小さな漁村を通り過ぎました。よそ者から見ると、何てのどかな!と思える景観でした。

対馬の地層は堆積層、泥土層と砂岩層が重ねあって出来ています。この事はこの地域が昔海の底であった事を示します。しかも粒子の細かい泥は波の無い深い海底で蓄積されるのです。山道の途中、隆起で層が傾いていて、中には湾曲している層もあります。そのような地球の、自然が生々とむき出ているダイナミックな面が堪能できる場所なんです。グランドキャニオンも凄いですが、対馬だって凄い!出雲の神話以前の歴史に感動するの私だけでしょうか・・・。

しかし・・・どこに行っても山だらけ。丁度夏でもあるので緑が濃く、多いです。そして神社やお寺も負けずに多い。緑の中の神の島。それが対馬です。どこに行っても山だらけですが、同時にパワースポットだらけでもあります。このバスは国道を南北走るわけですが、その途中に沢山の観光スポットがあります。1000円のフリーパスさえあれば一日中神社・お寺周りが出来ます。もっともバスのスケジュールによるのですが。

上県町、ヤマネコの里。このあたりで豪雨に。空港を過ぎてから乗客はもっとローカルになりました。しかも高齢者が多い。平日の昼だったせいか乗客でバスが満員になることはありませんでした。それでも高校生が何人か乗り降りしていました。

バスは上県町を東に曲がり上対馬の比田勝へ。その時「朝田観光」という観光バスを目撃!ツアー、あるじゃない。と思ったら韓国のツアー団体でした。韓国で対馬ツアーを組んできて、対馬の観光バスを使ってツアーで対馬を巡っているみたいです。なんで日本ではそういった企画が無いのでしょうか。

土砂降り。ま、土砂は降ってませんでしたが・・・。かなりの豪雨でした。

土砂降り。ま、土砂は降ってませんでしたが・・・。かなりの豪雨でした。

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